りんごの木が成るまで

日々感じたこと、想い

黄金色の波に夢をのせて

○お知らせ○

ブログをリスタートすることにしました。

これからもどうぞ僕をよろしくお願いします。

 

○今週まとめ(5/28-6/1)

 今週から2週間、麦についての研修だった。以前のブログを見てた人、Twitterで僕を知っている人はご存知かと思うが、農業に携わる仕事をしている。仕事の一環で麦類について関わる機会が多くあるため、麦類についての知識と栽培、収穫に関する研修を受ける運びとなった。

 「麦」と聞いて、みんなはどんなイメージを持つだろうか。最近は麦の栄養価の高さが健康に良いと注目を浴びている。麦類には食用としているものは数あるが、メジャーなものとして「小麦」と「大麦」がある。生活をおくる上で、どちらも欠かせない存在ではあるが、日本おける両者の食料自給率は非常に少ないことをみんなは知っているだろうか。小麦の自給率は15%、大麦の自給率は9%(農林水産省、「平成28年度食料自給率について」より)である。とりわけ、大麦は食用だけでなくビールや焼酎の原料としても使用されるため非常に需要である。小麦と大麦だと小麦の収穫時期が若干遅く、関東だと先週から今週くらいが大麦の収穫時期となり、その後小麦の収穫が始まる。近所や田舎に行ったとき、この時期に黄金色に靡いているイネのようなものがあればそれは麦類である。

 一般的な農業者はコンバインで機械的に収穫し、農協の組合員の人たちは農協のカントリーエレベーターという乾燥、調整などをする施設に運び込む。収穫適期を見逃さないように、農業者は慎重に作業し、またまたこの収穫時期に雨が降らないことを祈り天気に敏感になる。収穫適期に連続した雨が続くと、麦の実が発芽してしまい品質を下げてしまうからである(穂発芽という)。

 前置きが長くなったが、僕は麦類について基礎と実際の収穫作業を研修施設で現在学んでいる。研修施設は研究機関としての面を持ち、農業者にとってメリットの大きい品種の選定、育種も行っている。麦類に限らず、植物の新しい品種が誕生するまでには十数年かかる。十数年かけて育種家の夢と目標を実現していく、長い旅である。

手刈りで麦を収穫し、乾燥機で乾燥ではなく、天日干しで乾燥させる。栽培面積も広いため、かなりの重労働に加え、暑さが体力をどんどん削っていく。農作業は非常に大変で、この作業を高齢の農業者がやっていることを見ると、心配になることもある。しかし、担い手の数は一向に増えず産業としての危機を感じることも多々あった。

 安全に注意してもう少し頑張ろうと誓った。

 

○思考整理

ひどく散らかった部屋のように脳内の思考が散らかっていた1週間であった。「やる気」という気持ちがここ最近湧いてこない。その原因はなんだろうと色々と考えてみたが結局結論は出なかった。心ここにあらず状態が続き、終いには指を怪我してしまった。社会人になりたての頃は“やりたい仕事”ということに拘っていたが、ある程度社会人を経験し、様々な組織で働くことでその想いに拘りすぎると良くないということが理解できてきた。本当に実現したい想いや熱意があるのであれは、それはもう独立するしかないのである。組織に属する以上は、トップが大筋の方針を決め、それに則ってその中で実現したい想いを達成していくしかない。

 僕の仕事への取り組みのスタイルは非常に単純で極端である。やる気を感じて全力でやるか、やる気を感じず興味わかずテンションが上がらないかである。程々でやるということができない。もうこういう仕様なのだと諦めている。その仕様をうまく適応させるためには小さくてもいいから興味を持てることを仕事上でみつけるしかない。麦類は非常に奥が深く探求のしがいがあるが、それでもスイッチは入らない。焦る気持ちと上手くいかない自分への嫌気で辟易し始めている。

 けれど、焦ることはよくないことが自分で一番わかっている。今は焦らず自分を労ってあげよう。がんばろう自分。以上